「シンガポールで就職したい!そのためのステップを知りたい」
「就職って難しいの?高卒や新卒でもOK?」
「シンガポール転職に必要なスキル資格は?というかビザはどうやって入手するの?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
ぼくも就活を始める当初は、何から手を付ければいいのか分からず苦労しました。シンガポールで就職した知人がいなかったこともあり、要領の悪い進め方をしてしまった経験も…。
結果的にはなんとか3社から内定をいただけました。現在は現地のIT企業でデジタルマーケターとして働いています。
ということで今回は、シンガポール就職について何もわからない方に向けて「シンガポールで就職したい!と思ったらやるべきステップ」を全てまとめました!
これを読めばシンガポール就職・転職の基本が分かるようになっていますので、ぜひご覧ください。なお、質問がある場合はこの記事にコメントくだされば答えさせていただきます。
それでは行ってみましょう!
※本記事は未婚の20〜30代くらいの読者を想定して書いています。
シンガポールで就職・転職するための方法とステップ
全体像を掴むために、はじめに全ステップをご紹介します。
- 情報収集
ビザの条件、必要なスキル・資格、新卒OR転職、給料の相場 - モチベーションを上げる
- 転職会社に登録(おすすめも紹介)
- LinkedInに登録
- 企業の求人に応募(電話・Skype面接)
- 渡航
- 二次面接・最終面接
- 引っ越し準備
- ジブリおじさんに連絡(飲みましょう)
一番大事なのは1個目の「情報収集」の部分ですね。
条件を満たしていないとシンガポール就職が現実的じゃない可能性もあるため、しっかり確認するようにしましょう!
1.まずは情報収集
1-1.就職には許可必須!ビザを得るための条件を知る
シンガポールで勤務・生活する全外国人はビザが必須となります。
そして実は、会社から内定をもらっただけでは政府がビザを発給してくれません。シンガポール政府が指定する条件を満たす必要があるんです。
シンガポール政府が発表するEPビザの取得条件:
- ジョブオファー(内定)がある
- 専門職、マネージャー職である(ある程度の職位が必要)
- 固定月給が最低でも4,500SGD(約35万円)必要
- しっかりとしたバックグラウンドがある(偏差値の高い大学卒、専門的なスキル保有など)
出典元:https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/employment-pass/eligibility
※上記はEPと言われるビザの取得条件。条件が少しゆるいSパスもありますが、ここでは割愛します。
上記の条件をすべて満たす必要があります。
そして困ったことに、最後の「しっかりとしたバックグラウンドがある」という条件が曖昧なんです。
現段階で「自分はビザが降りるだろうか…」と心配する方も多いと思います。そういった方のために、シンガポール政府が自分でチェックできるツールを用意してくれています!
https://www.mom.gov.sg/eservices/services/employment-s-pass-self-assessment-tool
入力する内容は、
- 国籍
- 生年月日
- 内定先での給料とポジション(内定前の場合は想定給与を入れておけばOK)
- これまで何年間仕事してきたか
- 最終学歴
このツールを使えば「ビザが降りる・降りない」が予め分かります。
とはいえ、実際に判断をするのは人間なので、あくまで参考程度にとどめておくべきです。
「ビザNGという結果だったけど、諦めきれない」といった方は、これからご紹介する転職エージェントに登録して直積聞いてみるのが一番だと思います。
1-2.企業が求める人材を知る。英語必要?新卒や高卒は?
企業が求める人材はその企業とポジションによって異なり、一概に「こういうスキルあれば受かるよ」というのはありません。
つまり、「ネイティブ並の英語力必須」という仕事もあれば、「英語は日々勉強する姿勢さえあればOK」という仕事もあるんです。
とは言え、英語は最低でも日常会話レベルで話せないと、現地人の社員と意思疎通できませんし、何より日常生活に支障をきたす可能性が高いです。
英語力に自信がない方は、オンライン・英会話サービスなど使って上達を図りましょう!
低額のオンライン英会話サービス3選:
実際にぼくが受けた会社はこんな感じでした:
- 1社目(IT業界):クライアントは90%日本人&会社も日系なので英語力必要なし
- 2社目(広告業界):クライアントも同僚もほとんど日本人じゃないので高い英語力が必要
- 3社目(IT業界):クライアントは日本人だけど社内は外国人。英語必須
こんな感じですので、「英語は必須ですか?」の回答は「別に必須ではない」になります。英語を使わない仕事に就けばいいだけですからね!実際、英語を必要としない求人も多いです。(そういうのは100%日系ですが)
シンガポールで就職・転職したい!という方がまず気になる疑問は「英語力ってどのくらい必要?」「英語不要の求人はある?」。現…
では、次。
「高卒でも大丈夫ですか?」という質問もよくいただきます。
残念ながら高卒の場合は仕事探しが少し大変になるかもしれません。ぼくは大卒なので詳しくはお話しできないのですが、海外は基本的にどこも学歴が超重要なんですよね。
とはいえ、シンガポールのコールセンターに20歳で就職した専門卒の女性もいらっしゃいますので、不可能ではありません。以前、彼女にインタビューしたので気になる方はぜひ視聴ください!
海外就職に必要なスキルは以下の記事でまとめています。英語力以外に必要なスキルや資格について解説しているので、海外就職が初めての方は読んでみてください。
「海外で就職するにはどんなスキルや資格があればいいの?」「英語はやっぱり必要?」「新卒でも大丈夫?」海外就職、いろいろ気になること多いですよね。本日はこれらの疑問に答えていきます!こんにちは!現地採用でシンガ[…]
1-3.給料の相場を知る
これも会社・業界・職位によって異なるのでシンガポール人の平均給料だけお伝えします。
The average salary in Singapore is S$67,152. This average out to be S$5,596 per month, inclusive of employer’s CPF contribution.
引用:https://blog.seedly.sg/salary-guide-singapore/
上記の引用元によると、シンガポール人の平均年収は約540万円。月収換算で約45万円です。
- 22歳(新卒):2,500-3,000SGD(20万〜26万円)
- 25歳(3〜4年目):3000-4000SGD(25万〜35万円)
- 28歳〜30歳:4000-5000SGD(35万〜45万円)
実際に、ぼくもシンガポールの企業に就職して年収が大幅にUPしました。お金の話はこちらの動画でしています。
2.モチベーションを上げる
ここまで読んで「内定さえ貰えればビザが降りそう!」って方はぜひ現地で生活している日本人(先輩)の情報に触れ、モチベーションを上げましょう!
長期戦になるかもしれませんし、志望度の高い会社に落とされるかもしれないので最初にモチベーションを上げるのは実はとても大切です。
ぼくのYouTubeチャンネルではシンガポールの移住や観光関連の動画を投稿しています。モチベーションUPに是非ご覧ください!(宣伝です、スミマセン)
▼ジブリおじさん おすすめ動画3選
その1:シンガポールでの就職活動の様子
その2:シンガポール企業 初日の感想
その3:シンガポールの物価調査
3.求人に応募する
さて、ここまで来たら本格的な仕事探しです!
以下に転職会社のおすすめとその他登録しておきたいサービス(LinkedIn)についてご紹介していきます。
おすすめ転職会社に登録
世の中たくさんの転職エージェントが存在しますが、ここではぼくが実際に使った会社だけ厳選してご紹介します。
おすすめ転職エージェント
- リクルート(最大手。求人の数が多い)
- Career Cross(外資系に特化。給料高い求人が多い)
- グッドジョブクリエーションズ(中堅だがフレンドリーで相談しやすい)
とりあえず上記すべては無料登録しておきましょう!
中には一つの転職エージェントしか登録しない方もいらっしゃいますが、あまり得策ではありません。理由は、
- エージェントによって取り扱ってる求人が多少違う
→ひとつしか登録していないと機会損失の可能性あり - 担当者に当たり外れがある
→いいエージェントでも、担当者が悪ければ求人の紹介数や質に満足できないことも(経験談です笑)
上記の理由から、多少面倒でも上記の会社すべてに登録しておきたいところです。登録だけなら無料ですしね!
関連記事:シンガポールのおすすめ転職エージェント5選|在住者が教える
シンガポールのおすすめ転職エージェントを実際に3社 内定を獲得したライターが紹介。海外就職が初めての方向けにやさしく解説…
LinkedInに登録
LinkedInはビジネスマンのための世界最大のSNSです。職務経歴やスキルを登録したあとに自分で求人を探して応募します。
先程ご紹介した転職エージェントとの違いも気になるかもしれません。
転職エージェントは担当者に希望を伝えれば求人を紹介してくれます。受動的で済むので楽です。
ですが、正直担当者によってスピード感が遅かったり、紹介してくれる求人が少ない(あるいは微妙な)場合があるんです。
いくら希望する職を伝えても、「そうじゃないんだよなぁ」と首をかしげてしまうパターンもあるんですよね。
そういった理由から、「転職エージェントに登録する」だけでなく、「LinkedInに登録して自分から求人に応募する」といったアクションも取るべきなんです。
また、LinkedInを利用する他のメリットもたくさんあります。
LinkedInのメリット
- リクルートエージェンシー経由で採用をしていない企業に応募できる
- 自分の意思だけで仕事探しができる上、スカウトも来る可能性がある
- 志望動機(Cover Letter)を作らなくても書類応募できる会社が多い
- 日系以外の企業に応募できる(転職エージェントの場合は日系が多い)
- 無料で利用できる
ぜひ登録しておきましょう!
5.電話・Skype面接
無事書類審査を通過したら、1次面接です。
あなたがシンガポール在住の場合は直接会って面接する場合が多いですが、この記事をお読みの方のほとんどは日本に滞在しているかと思います。
その場合、一次面接はSkypeなどのビデオ通話で行うことがほとんどです。
面接の内容も気になるかと思いますが、大手と中小で異なります。大手の場合、一次は人事による面接が多いですね。
- 志望動機
- 過去の実績
- スキル
- 英語力
- 強み、弱み
- 希望する給料
このような初歩的な質問が多いです。
必要な英語力は応募する職種や職場環境により異なりますが、日系であれば基本そんなに厳しくはありません。逆に外資ならクライアントや同僚とスムーズに仕事する必要があるため求められるレベルは高くなります。
6.渡航準備
無事一次面接を終えたら二次面接です。シンガポールの企業は日本みたいに何度も面接することは少ないので、これが最終面接になる場合が多いでしょう。
渡航の際に準備しておくべき事項がありますので、簡単にまとめますね。
航空券の予約
スカイスキャナーを使えば、指定した期間で最安の航空券が簡単に探せます。いろんな航空会社のサイトを見て比較する必要がないので便利ですよ!
ホテルの予約
シンガポールでホテルを予約する場合はBooking.comかAgodaが定番です。
同じホテルでも両者で価格が異なる場合があるので、安い方で予約するようにしたいですね!両方で比較するのが面倒くさい人はCMで話題のトリバゴを使うのもアリです。
なお、ぼくもかなりのホテルに宿泊しました。価格帯別のおすすめを記載するとこんな感じです。
※シンガポールでBooking.comの評価が6.0台だと避けたほうが無難です。恐怖の南京虫が出たりします。
料金おさえめのホテル。ぼくのおすすめ!中心地に近く、部屋も綺麗です。
通信(通話、インターネット)
シンガポールはWiFiが至るところにあるため、SIMカードや携帯WiFiのレンタルは必須ではありません。とはいえ、これらがないと困ってしまうシチュエーションも多いのも事実です。
- 電車やタクシーなど、移動中に無料で使えるWiFiがない
- 人事や転職エージェントとスムーズに連絡が取れない
などなど、結構ストレスが貯まると思います。ですので、最低でもSIMカードは買っておきたいところです。
SIMカードは空港でも購入できますが、空港は高額な場合が多いのでぼくはショッピングモール内にある通信会社で購入しました。
M1、Singtel、Starhubなどが大手ですので地図アプリにコピペして最寄りの店で購入しましょう。
なお、ぼくはM1の通話付きプリペイドを購入しましたが、2GB(120日有効)で15SGD(約1,300円)でした。たぶんどこの会社も同じ価格帯です。
色々調べたら、どうやら楽天が運用するクーポンサイト「Voyagin」で購入できるSIMが一番コスパいいみたいですね。M1のツーリストSIMが15SGD(約1,300円)で100GBを5日間利用できます。
ぼくは(面倒くさいので)事前に調べないタイプですが、これは前もって知りたかったですね・・・大容量&安いので一番お得だと思います。
なお、
- 「スマホがSIMフリーじゃない」
- 「もっとデータの量が必要」
って方はレンタルWiFiを借りるのも手です。
SIMカードより使えるデータ量が多くなるので、「インスタ投稿したい」「動画見たい」って人にはSIMよりレンタルWiFiの方がおすすめできます。
レンタルWiFiにも色々ありますが、海外専用グローバルWiFiなら一日1,000円程度で利用できます。宅配無料ですし空港での受取・返却もできて便利です。
詳細は以下のバナーからどうぞ!
7.二次面接・最終面接
現地に着いたらいよいよ二次面接(最終)ですね!
日系を除くシンガポール企業・外資系企業でしたらフランクでかたっ苦しくないので、緊張しなくて良いと思いますよ^^
- 過去の実績やスキルについて
- なぜシンガポールに?
- 入社したらチャレンジしてみたいこと
とにかくスキルについて深堀りされましたね。ですので過去の実績はスラスラと言えるように練習しておいたほうが良いでしょう。ポイントは「数字」を入れることです。「○ヶ月で売上を○%伸ばしました」など具体的に話せるようにしましょう。
8.引っ越し準備
内定を無事GETし、就職先を決めたらいよいよ引っ越しです。
駐在員の場合は会社が社宅を用意してくれますが、現地採用の場合はすべて自分で引っ越し手配をする必要があります。以下から、現地採用のぼくがやったことをリストしますね。
住民票を抜く
拠点が海外になると、日本での住民票を抜くことができます。
結果、住民税・健康保険・年金などの支払いが免除されるので、忘れず役所で準備をしておきたいところです。
デメリット例:国民健康保険の加入が外れる、など
家を探す
仲介業者を通して家を借りるのが一般的です。Property Guruあたりが有名ですね。
シンガポールは家賃が高いので、外国人でひとり暮らしの場合はHDB(政府が運用する公共住宅)またはコンド(富裕層向けのプールやジムがついた高級マンション)のひと部屋だけを借りるってパターンが多いです。
つまり、リビングやキッチンなどは他の滞在者とシェアすることになります。価格はエリアと部屋の大きさによりますが大体一部屋6〜13万/月くらいですね。
現地採用のマネージャー職や駐在員の場合は一つのマンションを借りてるひとが多いですが・・・ぼくもマンションを丸々借りれるように仕事頑張っています笑。
シンガポールの物価については以下の記事で解説しているので、渡航前にチェックしてみてください。
「世界一物価が高い」という調査もあるシンガポールですが、現地採用の会社員として働いている身からすると「意外とそうでもない…
楽に家を探すなら
以下のような方はシンガポールでの家探しに少し苦労するかもしれません。
- 英語があまり得意ではない
- シンガポールで家を探した経験がない
- 家のどこをチェックすればいいのか分からない
シンガポールの場合は、大家さんと直接交渉することはなく、不動産エージェントを通して家を探すことになります。(日本と一緒ですね)
彼らは当然日本語を喋れませんし、日本人と違い非常にハッキリと物事を言うので、英語が苦手な方や現地での家探しの経験が無い方は苦労するかと思います。
そんな場合は「お家探しシンガポール」にお願いすれば条件交渉、内覧設定、引越し後のサポートなど丁寧に対応してくれますよ。(日本語対応の仲介サポートです)
一度”ハズレ”の家に引っ越してしまうと契約期間もありますので後に引けなくなってしまいます。ハズレを引かないために、利用を検討してみてください。
この度、「お家探しシンガポール」と提携することになりました!お問い合わせフォームにて「ジブリおじさんを見た」と言えば仲介料が10%OFFになります。(仲介料は家賃1ヶ月の10%とのことです)
荷物郵送
シンガポールの賃貸は家具が備え付けの場合がほとんどですので、一人暮らしならほとんど荷物の郵送は必要ないかと思います。
9.ジブリおじさんに連絡
シンガポールに無事到着しましたか?
もしこの記事がきっかけでシンガポールに引っ越したら、ぜひ一度ビールでも飲みましょう。
TwitterまたはInstagramにてご連絡お待ちしています^^
シンガポールの転職は難しいが快適で刺激的な暮らしが待っている
以上、シンガポール転職の全ステップについてご紹介させていただきました!
シンガポール就職において、「学歴」や「内定先での給料」が重要なので、他国と比べて少しハードルが高いかもしれません。
政府としてもシンガポール人の雇用を優先させているので必然的に外国人は厳しくなっています。
それでも、ハードルを乗り越えることができたら快適で刺激的な生活が待っていますよ。
一年中暖かいし、多国籍で美味しい食事にいつでもありつけるし、そもそも日本と何もかも違って刺激的だし、ドンキに行けば日本食も簡単に手に入るし…。
公用語が英語ですので生活しているだけで英語力も多少は磨きがかかるはず。
就職活動の幸運を祈っています。気になることは是非この記事にコメントくださいね。
それでは、ジブリおじさんでした!
参考動画: